雨の多い山では、レインジャケットだけでは不十分です。濡れたパンツは体温を奪い、休憩中や風の強い稜線で低体温症につながるおそれがあります。一方で、厚手のレインパンツは蒸れやすく、着脱に手間がかかることもあります。
迷ったら、日帰り登山にはモンベル「サンダーパス パンツ」、蒸れにくさと通気性を重視するならザ・ノース・フェイス「フューチャーライトドリズルパンツ」、動きやすさを優先するならファイントラック「エバーブレスフォトンパンツ」が候補です。この記事では、耐水圧や透湿性の見方、登山靴を履いたまま着脱できる裾ファスナー、サイズ選びまで購入前に知りたいポイントをまとめます。
登山レインパンツの選び方と評価基準
ジャケットだけでは足りない理由
登山中に雨が降ると、上半身はレインジャケット、下半身は長ズボンだけという人もいます。しかし、太ももや膝が濡れると歩行中に水分が広がり、休憩時に冷えやすくなります。ザックのレインカバーから流れた雨が腰やお尻に回り込むことも珍しくありません。
特に次の状況では、レインパンツを早めに着用するのが安全です。
- 1時間以上の降雨が予想される日
- 標高が高く、風が強い稜線を歩く日
- 秋から春にかけて気温が低い日
- 汗や雨で衣類が濡れたまま長時間歩く縦走
レインパンツは雨具であると同時に、風を防ぐシェルパンツとしても役立ちます。短時間の小雨ならジャケットだけで済む場合もありますが、山行の安全装備として上下をそろえるのが基本です。
耐水圧は10,000mm以上を目安にする
耐水圧は、生地がどの程度の水圧まで水を通しにくいかを示す数値です。登山では雨だけでなく、ザックの荷重、膝をつく動作、座ったときの圧力も加わります。街用の軽い雨具より、余裕のある防水性能が必要です。
| 用途 | 耐水圧の目安 | 選び方の考え方 |
|---|---|---|
| 軽いハイキング・短時間の雨 | 5,000〜10,000mm | 晴れ予報の保険として使う人向け |
| 日帰り登山・一般的な縦走 | 10,000〜20,000mm | 雨具の基本性能として選びやすい |
| 長時間の雨・重いザック | 20,000mm以上 | 稜線歩きや連泊で安心感を重視 |
| 雪山・厳しい環境 | 20,000mm以上 | 防風性、裾の仕様、保温レイヤーも確認 |
数値が高ければ快適とは限りません。生地の縫い目を防水処理しているか、ファスナーから浸水しにくいかも重要です。スペックが公開されていない製品は、登山用としての設計やメーカーの用途表示を確認しましょう。
透湿性は蒸れにくさを左右する
透湿性は、衣類内の水蒸気を外へ逃がす性能です。登りでは外が雨でなくても汗をかくため、防水性だけを見て選ぶとパンツの内側が濡れます。濡れの原因が雨なのか汗なのか分からないほど蒸れる製品は、行動中の快適性を損ねます。
透湿度は、一般に「g/㎡・24時間」のように表示されます。日帰りのゆっくりした山歩きなら10,000g/㎡・24時間前後でも使いやすく、急登や縦走など運動量が多い場合は20,000g/㎡・24時間以上を目安にすると選びやすくなります。ただし、測定方法がメーカーによって異なるため、数値だけで優劣を決めるのは避けてください。
蒸れにくさを優先するなら、透湿素材に加えてベンチレーションや裾ファスナーがあるモデルを選ぶのが実践的です。汗をかいたら腰や裾を少し開け、雨が強くなったら閉じる使い方ができます。
ゴアテックスは必要か
ゴアテックスは、防水透湿性と耐久性のバランスに定評がある素材です。悪天候の縦走や、長く使うレインウェアを探している人には有力な選択肢です。ただし、ゴアテックスでなければ登山に使えないわけではありません。
独自の防水透湿素材を採用したモデルにも、軽量性、ストレッチ性、通気性に強みがあります。日帰り登山が中心なら、ゴアテックスにこだわらず次の順で判断すると失敗しにくいでしょう。
- 登山用として防水・透湿設計になっているか
- 雨の中で使う時間とザックの重さに合うか
- 登山靴を履いたまま着脱できるか
- 予算と重量が許容範囲か
ゴアテックス製品は、モデルによって実売2万円台後半〜4万円台が目安です。独自素材なら1万円台から選べるため、使用頻度が少ない初心者は価格とのバランスも見てください。
重量・収納性は山行タイプで変える
レインパンツはザックに入れている時間が長い道具です。日帰りで晴れ予報の保険として持つなら、収納時の小ささと250〜350g前後の軽さが魅力になります。雨天決行の縦走では、多少重くても耐久性と着脱性を優先した方が使いやすいことがあります。
- 日帰り・低山:200〜350g前後、収納袋付きが便利
- 日帰り・雨天の可能性が高い山:250〜450g前後
- 縦走・重いザック:350〜550g前後、補強やファスナーを重視
- 雪山:重量より防風性、裾の調整、レイヤリングとの相性を優先
軽量モデルは生地が薄く、岩や枝との接触に注意が必要です。購入前に、雨具を「ほぼ使わない保険」として持つのか、「毎回使う行動着」として使うのかを決めましょう。
登山靴を履いたまま着脱できるか
裾ファスナーがないレインパンツは、靴を脱いでから履く仕様が一般的です。雨が降り始めた登山道で靴を脱ぐのは面倒で、地面が濡れていれば靴下やパンツの裾まで汚れます。
膝付近から裾まで開くサイドファスナーなら、ハイカットの登山靴を履いたまま着脱しやすくなります。ファスナーの開閉方向や、左右どちらからでも操作しやすいかも確認しましょう。ただし、開口部が大きいほど重量や価格は増えやすく、ファスナー部分の防水処理も重要です。
登山靴を脱がずに着たい人は、裾ファスナーの長さを最優先で確認してください。
登山レインパンツに強い人気ブランド
mont-bell(モンベル)
モンベルは、登山初心者にも選びやすい価格と、用途別に豊富なモデルをそろえているのが強みです。軽量な入門モデルから、高い防水透湿性を重視した上位モデルまで幅があります。サイズ展開も比較的多く、店舗で試着しやすい点も魅力です。
代表モデルには「サンダーパス パンツ」「ストームクルーザー パンツ」「レインダンサー パンツ」などがあります。サンダーパスはコストを抑えたい日帰り登山に、ストームクルーザーは長く使う雨具に向きます。実売価格は1万円台前半〜3万円台が目安です。
ザ・ノース・フェイス
ザ・ノース・フェイスは、素材の選択肢とデザイン性を重視する人から支持されています。ゴアテックス採用モデルだけでなく、独自のFUTURELIGHTを使った通気性重視のモデルも選べます。登山以外のハイキングや旅行にも使いやすいのが特徴です。
代表モデルは「フューチャーライトドリズルパンツ」「クライムライトジップパンツ」「マウンテンレインテックスパンツ」などです。裾のファスナーや立体的なパターンを備えるモデルが多く、靴を履いたままの着脱を重視する人にも向きます。価格帯は2万円台〜4万円台が中心です。
finetrack(ファイントラック)
ファイントラックは、国産ブランドならではの細かな設計と、動きやすいウェアを展開するブランドです。レインウェアをただの防水服ではなく、行動中に着続けるウェアとして考えたい人に適しています。商品ごとにストレッチ性や換気機構が異なるため、購入時は現行仕様を確認してください。
代表モデルは「エバーブレスフォトンパンツ」や「エバーブレスアクロパンツ」です。高機能な雨具を求める人に向きますが、軽量な雨具だけを求める人には価格や機能が過剰に感じられることもあります。実売価格は2万円台〜4万円台が目安です。
Columbia(コロンビア)
コロンビアは、登山専用の高機能モデルだけでなく、ハイキングやキャンプにも使える汎用性の高いウェアを選びやすいブランドです。街でも使いやすいデザインが多く、山以外で雨具を使う人に向きます。モデルごとに防水性や透湿性の表記を確認して選びましょう。
代表モデルには「マゲイクハイクレインパンツ」などがあります。商品ごとにサイズやファスナー仕様が異なるため、購入前に現行品の情報を確認してください。実売価格は1万円台後半〜2万円台が目安です。
MILLET(ミレー)
ミレーは、アルプス系の登山環境を意識したウェアづくりで知られるブランドです。ストレッチ性や立体裁断を重視したモデルもあり、歩幅の大きい登りや岩場で動きやすさを確保しやすいでしょう。雨具を縦走の中心装備として使いたい人に適しています。
代表モデルには「ティフォン 50000 ストレッチ パンツ」などがあります。透湿性と伸縮性のバランスを重視したい人向けですが、モデルによって重量や価格が変わるため、購入時は最新仕様を確認してください。価格帯は2万円台〜3万円台が目安です。
| ブランド | 特徴ひとこと | 価格帯の目安 | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| mont-bell | 価格と機能のバランス | 1万〜3万円台 | 初心者、日帰り、買い替え |
| ザ・ノース・フェイス | 素材とデザインの選択肢 | 2万〜4万円台 | 蒸れにくさや着脱性重視 |
| finetrack | 動きやすさと換気性能 | 2万〜4万円台 | 急登、岩場、運動量が多い人 |
| Columbia | 山以外にも使いやすい | 1万〜2万円台 | ハイキング、旅行、キャンプ |
| MILLET | 縦走向けの動きやすさ | 2万〜3万円台 | 中級者、ロングトレイル |
登山レインパンツおすすめランキングTOP10
第1位: mont-bell サンダーパス パンツ
防水透湿性、価格、入手しやすさのバランスがよく、初めて買う登山用レインパンツの本命です。日帰り登山や低山ハイキングで必要な性能を確保しつつ、上位モデルほど予算が膨らみにくい点を評価しました。雨具をザックに常備したい初心者にも扱いやすいモデルです。
生地は適度な厚みがあり、晴れの日に防風パンツとして使うより、雨天時の保護具として使うのに向きます。細身のパンツの上から重ねるなら、普段と同じサイズではなく、腰回りと太ももに余裕があるか試着してください。裾ファスナーの仕様は販売時期やモデルで異なるため、靴を履いたまま着たい人は現行品を確認しましょう。
- 価格:実売1万〜1万5,000円程度が目安
- 重量:約300〜400g前後が目安
- 向く山行:日帰り登山、春〜秋の縦走
- 評価理由:防水性・価格・ブランドの安心感を総合評価
何を選べばよいか分からない人は、まずこの価格帯から試着すると判断しやすくなります。
こんな人におすすめ:登山初心者、年に数回の日帰り登山、雨具の予算を1万円台に抑えたい人。
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第2位: ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルパンツ(メンズ)
蒸れにくさと着脱性を重視するなら有力な選択肢です。FUTURELIGHTの3層構造を採用し、防水性だけでなく通気性にも配慮されています。膝まで開閉する裾ファスナーにより、登山靴を履いたまま着脱しやすい設計です。
急に雨が降っても、登山道の脇で靴を脱がずに対応しやすいのが大きなメリットです。行動量の多い日帰り登山や、汗をかきやすい人にも向きます。一方、ゴアテックスの安心感やブランド定番感を優先する場合は、同ブランドの別素材モデルと比較してください。
- 価格:約20,020円前後が目安
- 構造:3層タイプの防水透湿ウェア
- 素材:50DリサイクルポリエステルのFUTURELIGHT
- 着脱:膝まで開閉する裾ファスナーを搭載
- 評価理由:通気性と着脱性、登山での使いやすさ
こんな人におすすめ:レインパンツの蒸れが苦手な人、靴を履いたまま着脱したい人、ハイキングにも使いたい人。
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第3位: finetrack エバーブレスフォトンパンツ
雨具を着たまま歩く時間が長い人に向く高機能モデルです。エバーブレスシリーズの特徴である動きやすさを重視した設計で、急登や岩場でも使いやすいモデルとして候補になります。仕様やファスナーの詳細は、購入時に現行品の表示を確認してください。
軽量性と低価格だけを求める人には、機能が過剰に感じられることもあります。雨天の縦走や運動量の多い山行で、着用中の動きやすさを重視する人に適しています。
- 価格:約28,160円前後が目安
- 特徴:エバーブレスシリーズの防水透湿パンツ
- 確認したい点:サイズ、重量、裾の開閉仕様
- 評価理由:行動中の使いやすさとブランドの専門性
こんな人におすすめ:岩場や急登を歩く人、運動量の多い登山者、雨天でも行動を止めにくい人。
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第4位: mont-bell ストームクルーザー パンツ
長く使える高機能モデルを探すなら、ストームクルーザー パンツが候補です。防水透湿性と軽量性のバランスを取りやすく、日帰りだけでなく雨の中の縦走にも対応しやすいモデルです。サンダーパスより予算は上がりますが、使用頻度が高い人ほど差を感じやすいでしょう。
- 価格:2万〜3万円台程度が目安
- 重量:約250〜400g前後が目安
- 向く人:年間を通じて山に行く人、長期使用を重視する人
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第5位: ザ・ノース・フェイス マウンテンレインテックスパンツ
ゴアテックス採用モデルを選びたい人に向く定番系のレインパンツです。雨天の登山や旅行など幅広く使いやすく、素材への信頼感を重視する人に適しています。裾の仕様や重量はモデル更新で変わる場合があるため、購入時に確認してください。
- 価格:2万〜3万円台程度が目安
- 素材:ゴアテックス系の防水透湿仕様
- 向く人:登山と普段の雨具を兼用したい人
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第6位: MILLET ティフォン 50000 ストレッチ パンツ
伸縮性と透湿性を重視したい人向けのモデルです。歩幅を取りやすく、縦走やアップダウンの多いコースで動きを妨げにくいのが魅力です。軽量な保険用パンツより、雨天でも歩き続ける行動着として考えるとよいでしょう。
- 価格:約19,300円前後が目安
- 特徴:ストレッチ性と防水透湿性を重視
- 性別展開:提供商品の表記はレディースモデル
- 向く人:縦走、ロングトレイル、汗をかきやすい人
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第7位: Columbia マゲイクハイクレインパンツ
登山だけでなく、ハイキングやキャンプ、旅行でも使いやすい汎用モデルです。3層構造の防水透湿素材を採用し、内側が汗で肌に張り付きにくい設計です。膝下丈の裾ファスナーや収納袋も備え、着脱と携行のしやすさを重視する人に向きます。
- 価格:約22,000円前後が目安
- 特徴:3層構造、防水透湿機能、膝下丈の裾ファスナー
- 収納:パッカブル用収納袋付き
- 向く人:山以外でも雨具を使う人、携行性を重視する人
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第8位: mont-bell レインダンサー パンツ
価格を抑えながら、登山用としての基本性能を重視したい人に向くモデルです。シンプルな作りで扱いやすく、初めての上下レインウェアにも組み合わせやすいでしょう。厚手の防寒着を下に履く場合は、腰回りと裾の余裕を確認してください。
- 価格:1万5,000〜2万5,000円程度が目安
- 重量:約300〜450g前後が目安
- 向く人:日帰り登山、雨天時の基本装備をそろえたい人
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第9位: ザ・ノース・フェイス クライムライトジップパンツ
軽快な着用感と、登山靴を履いたままの着脱を重視する人向けです。ウエストから裾に向かってファスナーを閉じる簡易着脱システムにより、靴を履いた状態でも着脱しやすくなっています。サイドファスナーは止水仕様で、ベンチレーションとしても活用できます。
20デニールのリサイクルナイロンを表地に使ったGORE-TEX PRODUCTS 3層構造のシェルパンツです。コンパクトに収納できるスタッフサック付きですが、ハードな環境では薄手の生地を傷つけないよう注意してください。
- 価格:約28,303円前後が目安
- 特徴:GORE-TEX PRODUCTS 3層構造、止水仕様のサイドフルファスナー
- 収納:スタッフサック付き
- 向く人:日帰り登山、頻繁に雨具を着脱する人
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第10位: ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルパンツ(ウィメンズ)
女性用のサイズ展開から選びたい人は、同シリーズの現行ウィメンズモデルも候補になります。FUTURELIGHTの通気性と、膝まで開くファスナーによる着脱性を重視する人に向いています。メンズモデルと仕様やサイズが異なる場合があるため、購入時は商品ページの情報を確認してください。
- 価格:販売時期により変動するため、購入時の表示を確認
- 構造:FUTURELIGHTの防水透湿ウェア
- 向く人:女性用のサイズ展開、蒸れにくさ、着脱性を重視する人
価格や在庫は販売時期によって動きます。特にシーズン終盤はサイズ欠けが起きやすいため、気になるモデルは自分のサイズと裾ファスナーの仕様を先に確認しておくと安心です。
登山レインパンツおすすめランキング比較表
| 順位 | 商品名 | 特徴 | 目安価格帯 |
|---|---|---|---|
| 1 | mont-bell サンダーパス パンツ | 価格と基本性能のバランス | 1万〜1万5,000円 |
| 2 | ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルパンツ | 通気性と着脱性 | 約20,020円 |
| 3 | finetrack エバーブレスフォトンパンツ | 防水透湿性と行動中の使いやすさ | 約28,160円 |
| 4 | mont-bell ストームクルーザー パンツ | 軽量性と高機能性 | 2万〜3万円台 |
| 5 | ザ・ノース・フェイス マウンテンレインテックスパンツ | ゴアテックスの安心感 | 2万〜3万円台 |
| 6 | MILLET ティフォン 50000 ストレッチ パンツ | 縦走向けの伸縮性 | 約19,300円 |
| 7 | Columbia マゲイクハイクレインパンツ | 山以外にも使いやすい | 約22,000円 |
| 8 | mont-bell レインダンサー パンツ | 登山用の定番性能 | 1万5,000〜2万5,000円 |
| 9 | ザ・ノース・フェイス クライムライトジップパンツ | 軽さと着脱性 | 約28,303円 |
| 10 | ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルパンツ(ウィメンズ) | 女性向けの通気性モデル | 販売時期により変動 |
※価格は確認時点の目安です。販売店、カラー、サイズ、モデル更新などにより変動します。
登山レインパンツを快適に使うコツと組み合わせたいアイテム
サイズは普段のパンツより少し余裕を持たせる
レインパンツは肌に直接履くものではなく、登山パンツや保温着の上に重ねます。普段のパンツと同じサイズでも、太ももが張る、膝が突っ張る、裾が靴に引っかかるなら適していません。試着時は、実際に使うパンツと同程度の厚みの衣類を下に履いて確認しましょう。
確認したい動作は次の4つです。
- 膝を深く曲げる
- 片足を大きく前へ出す
- 腰をかがめて靴ひもを結ぶ
- ウエストを締めた状態で裾を操作する
丈が長すぎると裾を踏み、短すぎると靴下が濡れます。裾ドローコードやベルクロで調整できるモデルは、登山靴の大きさに合わせやすいでしょう。
レインジャケットと素材・用途をそろえる
上下の素材が同じである必要はありませんが、ジャケットだけ高透湿、パンツは低透湿という組み合わせでは、下半身の蒸れが気になりやすくなります。雨の中を歩く時間が長いなら、上下とも透湿性とベンチレーションを確認してください。
ザックの腰ベルトがレインパンツのウエストに当たるため、試着時はザックを背負うと判断しやすくなります。腰部分がずれる製品は、歩行中に雨が入りやすくなるだけでなく、何度も直す手間も増えます。
防水スタッフバッグと吸汗インナーを使う
レインパンツは、ザックの中で濡らさないことも大切です。付属の収納袋がない場合は、濡れた雨具を分けられる防水スタッフバッグを用意すると、衣類や地図が濡れにくくなります。雨具を入れる場所は、ザックの底ではなく、取り出しやすい上部や雨蓋がおすすめです。
蒸れ対策としては、綿のズボンより速乾性のある登山パンツやタイツを下に合わせます。汗で濡れた衣類をレインパンツで密閉すると、透湿素材でも不快感は残ります。行動中に暑くなったら、雨が弱い場所で一時的に裾やベンチレーションを開けて熱を逃がしましょう。
洗濯と撥水メンテナンスを行う
表面の水が玉のように転がらず、生地が濡れて色が変わる状態は、表面撥水が弱っているサインです。撥水が落ちても防水膜が直ちに壊れるわけではありませんが、表地が水を含むと透湿性が落ち、蒸れやすくなります。
洗濯表示を確認し、泥や汗を落としてから専用洗剤などで洗います。柔軟剤や漂白剤は機能を損なうおそれがあるため、避けるのが無難です。乾燥後に撥水剤を使う場合は、製品表示に従い、スプレータイプは換気のよい場所で使用してください。
レインパンツは、使った後に丸めたまま放置しないことも重要です。完全に乾かしてから収納し、シームテープの浮き、ファスナーの動き、裾の破れを確認しましょう。購入後の手入れまで考えると、少し高いモデルでも長く使えて納得しやすくなります。
登山レインパンツでよくある失敗と回避策
安いワークマンや通販品だけで登山してよいか
ワークマンや通販のレインパンツが、すべて登山に使えないわけではありません。低山の短時間ハイキングや、雨天時の予備として使える製品もあります。ただし、商品によって耐水圧、透湿性、縫い目の処理、ファスナーの長さに差があります。
本格的な登山で使うなら、次の条件を確認してください。
- 登山やアウトドアでの使用を想定している
- 耐水圧が10,000mm以上を目安に選べる
- 透湿性の数値、または蒸れ対策の構造が分かる
- 裾ファスナーや十分な開口部がある
- サイズ表で重ね着の余裕を確認できる
価格だけを理由に選ぶと、雨の中で着脱しにくい、汗が抜けない、数回で表面が傷むといった後悔につながります。低山の日帰りなら低価格品、本降りの縦走や標高の高い山なら登山用の定番品という使い分けが現実的です。
ジャケットだけで済ませて下半身が濡れる
雨が弱いと、パンツを履くのが面倒で後回しにしがちです。しかし、ズボンが濡れてからレインパンツを履いても、内側の水分はすぐには乾きません。天気予報で降雨が見込まれる場合は、ザックの取り出しやすい場所に入れ、雨粒が大きくなる前に着用しましょう。
普段のパンツと同じサイズを買う
重ね着を考えずに選ぶと、膝が曲げにくくなったり、股の部分が引っ張られたりします。逆に大きすぎると、裾が靴や岩に引っかかります。普段着のサイズ表記ではなく、実寸と試着時の動作で判断してください。
身長だけでなく、次の寸法を見ると選びやすくなります。
| 確認項目 | 見るポイント | 失敗しやすい状態 |
|---|---|---|
| ウエスト | ベルトやドローコードの調整幅 | ザックの腰ベルトでずれる |
| ヒップ・太もも | 下に履くパンツの厚み | 足上げで突っ張る |
| 股上 | 腰をかがめたときの余裕 | 背中側が下がる |
| 股下・裾 | 登山靴を履いた状態の長さ | 裾を踏む、足首が出る |
| 開口部 | 靴を履いたまま通せるか | 雨の中で靴を脱ぐことになる |
収納時のたたみ方で生地を傷める
濡れたまま強く絞ったり、細く折り続けたりすると、表地や防水テープに負担がかかります。山では水を軽く払ってスタッフバッグに入れ、帰宅後は広げて陰干しします。乾燥機や高温のアイロンが使えるかは製品表示を確認してください。
「蒸れない」と思い込む
透湿性の高い製品でも、外気が高温多湿で、ザックを背負い、急登を歩けば蒸れます。レインパンツは汗を完全に消す道具ではありません。薄手のベースレイヤー、適切な歩行ペース、ベンチレーションの開閉を組み合わせて使うものです。
雪山で通常の薄手モデルを使う
雪山では、雨天の低山より強い風と低温にさらされます。薄手の3シーズン用レインパンツでは、保温着との重ね着やアイゼンとの干渉に対応できない場合があります。雪山に使うなら、冬用のシェルパンツとして設計されたものを選び、裾の補強やゲイターとの相性も確認してください。
まとめ
- 登山レインパンツは、ジャケットとセットで使う基本装備。濡れによる冷えや低体温症のリスクを抑えやすい
- 耐水圧は日帰り登山なら10,000〜20,000mm、長時間の雨や重いザックなら20,000mm以上を目安にする
- 蒸れにくさは透湿性の数値だけでなく、裾ファスナーやベンチレーションも確認する
- 登山靴を履いたまま着たいなら、膝から裾まで開くファスナーと開口部の大きさをチェックする
- 初心者の日帰り登山にはサンダーパス、通気性と着脱性にはフューチャーライト、動きやすさにはエバーブレスが向く
- 価格は販売店や時期で変わるため、購入時は現行モデルの仕様とサイズ表を確認する
まずは使用する季節、雨の中を歩く時間、下に重ねるパンツを決めてから、候補商品を2〜3本に絞ってください。価格だけでなく、実際に雨の中で着脱しやすいかまで比べると、長く使える一本を選びやすくなります。